大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)948 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人神谷安民の上告理由第一点について。

宗教法人令一一条一項所定の不動産処分行為は、同項所定の所属宗派の主管者の

承認をえない限り無効であるみこと、同条二項の明言するところである。被上告人

寺の主管者が故意に承認を求めない場合であつても、処分行為が無効であることに

変りはない。(ただ相手方が善意無過失であるときは、同条三項の救済を求めるこ

とができるのである)所論は、独自の見解に基づいて原判決に民法一条の法意を無

視した違法があると主張するものであつて、採用しえない。

同第二点について。

昭和二六年四月三日施行の宗教法人法においては、本件のような境外地の処分行

為は所属宗派の主管者の承認をえなくても無効であるとはいえないこと、所論のと

おりである。しかし、およそ法律行為の効力は、その行為当時施行せられていた法

令によつて定められるものであり、その後に法令が改廃されでも過去の法律行為の

効力に影響を及ぼさないと解するを相当とする。されば、原判決が、宗教法人令に

よれば無効である本件売買契約の瑕疵が、その後の宗教法人法の施行によつて治癒

せられ右契約が有効となるいわれはないと判示しだことは至当である(昭和三六年

(オ)第一八六号昭和三七年七月二〇日第二小法廷判決参照)。所論は、これと異

なる見解に立脚して、原判決に法令解釈の誤があると主張するものであつて採用し

えない。

同第三点について。

本件土地が、本件売買契約のされた昭和二三年一月当時未登記であり、その後昭

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和二四年二月五日被上告人寺が所有権保存登記をしたものであること、所論のとお

りである。しかし未登記であつても、被上告人寺の所有に属する以上、宗教法人令

一一条所定の承認を要すること言うまでもない。所論は、独自の見解を主張して原

判決を非難するものであつて採用しえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

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